|
『アニマルズ』(''Animals'')は、1977年に発表されたピンク・フロイドのアルバム。全英2位、全米3位を記録した。 ==解説== 本作は人間を動物に喩えて社会批判するコンセプト・アルバムである。エリート・ビジネスマンが犬、資本家が豚、平凡な労働者が羊にそれぞれ喩えられている。この着想はジョージ・オーウェルの寓意小説『動物農場』に影響を受けたとされるが、豚以外の犬や羊の位置付けはこの小説とは異なっている(『動物農場』では犬も羊も「権力の走狗」的な存在)。 前作『炎〜あなたがここにいてほしい』への収録が見送られた「You've gotta be crazy」と「Raving and drooling」が、それぞれ「ドッグ」「シープ」として改変し収録されている。さらに、本アルバム制作のため新たにロジャー・ウォーターズが書き下ろした「ピッグ(三種類のタイプ)」の3曲がアルバムの中核をなしている。これらの大曲3曲を、やはりウォーターズ作の「翼をもった豚(パート1)」と「翼を持った豚(パート2)」という小曲が挟んだアルバムの構成になっている。 前作までの幻想的なサウンドは影を潜め、ウォーターズが作曲面でもバンド支配を強めつつあったことがうかがえる。従来の作品よりもオーソドックスなロックサウンドに接近している。リチャード・ライトも「すごく攻撃的なサウンドになっている」と述べており、あまり気に入ってはいないようである。 アニマルズという題だけあって動物の鳴き声が効果的に使用されている。「ピッグ(三種類のタイプ)」の豚の鳴き声はギルモアがトーキング・モジュレーターを使用して制作したものである。 レコーディングはブリタニア・ロウ・スタジオで行われた。この際、ウォーターズがすでに収録済みの「ドッグ」のギター・パートを誤って消してしまい、デヴィッド・ギルモアがやむを得ずレコーディングをやり直している。 2011年に『炎〜あなたがここにいてほしい』がリマスター再発され、ボーナスCDに1974年11月のライブ音源として「Raving And Drooling」、「You've Gotta Be Crazy」が収録された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アニマルズ (アルバム)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|